ふるさと納税型クラウドファンディング 「渋谷にも貧困はある。誰ひとり取り残さない社会をつくりたい!」

  • 2023年11月01日~2023年12月31日
  • 42% プロジェクト進行中
  • 現在の寄附金額
    2,547,000
  • 目標金額
    6,000,000
  • 支援件数
    47
  • 残り日数
    0

受付終了

プロジェクト詳細

「フードバンクは支援の入り口。誰ひとり、取り残さない!」

〜見えない生きづらさを発見する〜

「フードバンク渋谷」の久保田寿江です。「フードバンク渋谷」は、まだ消費できるにも関わらず、様々な理由で廃棄しなければならなくなった食品を企業や個人から集め、それらを必要としている人に届ける「フードバンク」をメインに活動しています。2022年6月からは渋谷区の児童扶養手当を受給している600世帯を対象に、食品を宅配でお届けする「こども宅食」も実施しています。

「フードバンク渋谷」は、「誰ひとり取り残さないまち」を実現するために、地域において「支援の入り口」になりたいと思っています。
「フードバンク」は食品を集めて、食品を必要としている人に渡すというシンプルな活動ですが、食品を渡すことをきっかけに沢山の出会いが生まれ、食品を渡したその後も関係は続いていきます。

活動を続ける中で様々な家庭の複雑な事情があり、生きづらさを感じつつも、制度の狭間でどうしたら良いのかわからず、声をあげる術もない人たちがたくさんいる事を知りました。

「死にたい」。目の前の子どもに突然そう言われたら、あなたならどうしますか?
私は居ても立っても居られなくなり、自分には何ができるのだろうかと考え、行動を始めました。

食品を渡すことを通して継続的な関係を築く中で、食品以外の必要を知り、適切な支援に繋いでいくのが重要です。知るというのは支援の始めの一歩ですが、地域全体で見ると知ることができる機会はとても少ないのが現状です。
そういった長期的な伴走型支援を地域で拡充するために、昨年度に引き続きクラウドファウンディングに挑戦します!企業や個人から食品を集め、継続的な食の支援を行うための広報や体制の基盤強化と、通常のフードバンク活動では知ることが限られている、困窮世帯の切実なニーズを拾うために調査を実施します!

渋谷という地域に取り残されてしまっている人はいないでしょうか。令和6年度。私たちは、「フードバンク」という食の支援を入り口として、利用世帯の実態調査を行い、区内の関係者と連携した食品以外の必要な支援の拡充に取り組んで参ります。
ぜひお力をお貸しください!

認定NPO法人 フードバンク渋谷
事務局長 久保田寿江

「独りじゃない」と感じ、安心して暮らすことができる社会を目指して

「独りじゃない」と感じ、安心して暮らすことができる社会を目指して

「フードバンク渋谷」では、支援が必要な世帯へ食品を配布する「フードパントリー」を2016年より始めました。昨年度は、渋谷区内数か所で月6~8回実施し、年間の延べ利用世帯は約700世帯になります。活動をする中で、食品以外の支援の必要性を感じ、「親子カフェ」の開催やフードパントリー利用世帯の子どもの学習支援に取り組むようになりました。

「親子カフェ」の開催は、コロナ禍により食料支援の利用が増えた「ひとり親世帯」と接する中で、「必要なのは食べ物だけじゃない」と気が付いたこと始まりです。以前から食品を渡す際に利用者と立ち話をすることはありましたが、もっとじっくり話を聞く必要を感じ2020年より「親子カフェ」を月2回開催。スタッフが子どもを見ている間にほっと一息ついてもらったり、生活の不安や困りごとの相談に応じています。友達や家族には心配をかけたくないから話せないけれど、月に1回会う人になら話せることがあります。ため込んでいた思いを吐き出してすっきりした顔で帰っていく姿を見るのはうれしく、「この場所で救われました」と言ってもらえた時は、この活動をやっていて良かったと温かい気持ちになりました。

子どもの学習支援は、フードパントリーの利用者から、お子さんの学習に関する悩みを聞くことが多かったことがきっかけです。経済的な事情により、塾への支出が難しい、親御さんが仕事で忙しく勉強をみてあげられない、といったものです。家庭環境や経済格差による子どもの学習機会不足や学習意欲低下、その結果としての進学や学力の格差を解決したいという想いから、子どもの学習支援に取り組むに至りました。2022年より学習支援を専門としているNPO法人「マナビファクトリー」と連携し、自立的に学ぶ意欲と力を育み、子どもが将来の選択肢を広げられるようになることを目標にサポートをしています。(食事の提供も含む学習支援、進路相談、居場所支援を週3回実施。)

現在利用登録世帯数は700世帯ですが、詳しく世帯状況を把握できているのは30世帯ほどです。複雑な事情を抱えている家庭は多く、セーフティネットの狭間で困難を抱える方々にはきめ細かな支援が必要です。利用者全体に対して体系だった切実なニーズのヒアリングを実施する人手も資金も足りていません。個々の世帯の生活を向上させるには関わりの中で課題を見つけ、必要な支援に繋げることが重要です。
食の支援だけでは生活困窮の課題を解決できないからです。長期的な伴走型支援が必要です。

「渋谷」と聞いたら渋谷駅周辺をイメージする人がほとんどかと思います。しかし、渋谷区は思いのほか広域で、高級住宅が立ち並ぶ地域もあれば、古い家屋が密集している地域もあります。
渋谷区は世帯の平均年収が高い地域なので、低所得の方々は目につきにくいのかもしれません。
生活コストが高い渋谷になぜ住み続けるのでしょうか?話を伺うと、様々な止むを得ない事情がある事を知りました。区外の保育園に入園するには一旦仕事を辞めなければなかったり、勤務先の近くでないと子どもがひとりで居る時間が長くなってしまったり、障害を抱えた子どもの通院など、引っ越しを考えたけれどもできない方々がいました。毎日が精一杯で心身ともに疲弊した状態では、ゆっくりと立ち止まって生活環境を見つめ直す事すらできません。

利用者の方に、50代の単身の男性がいました。頼れる人がなく、身元保証人の必要があるということで「フードバンク渋谷」の連絡先がその方の緊急連絡先となりました。ある日、その方が部屋で孤独死したと警察から連絡が入りました。とても悲しい出来事でしたが、その方の最期を知れたのはある意味で良かったとも感じました。
人とのつながりがなく、誰にも知られずに孤独に最期を迎える人は、その時どんなことを思うのでしょうか。
この地域で孤独死をされる方は一体、どのくらいいらっしゃるのでしょうか?
「独りじゃない」と感じ、安心して暮らすことができるまちへ。
そのために、渋谷区23万人のみなさんがお互いを気にかける、人のつながりの仕組みを作っていきます。

寄付金の具体的な使い道

寄付金の具体的な使い道

皆さまからいただいたご寄付は、以下の用途に活用させていただきます。

(1) フードバンクによる食の支援の拡充に必要な費用:350万円
 ① フードパントリーを4拠点から6拠点に増やすための食品配送費
 ② 毎月の親子カフェを充実させるためのスタッフ人件費
 ③ 食料品の拡充に伴う保管場所の確保
 ④ 年間1500世帯分の栄養バランスを良くするための食料品の買い足し
 ⑤ 食品ロス削減への理解と食品寄付の協力を募るための広報費

(2) 利用者を対象とした生活実態調査と食品以外の必要な支援への連携に必要な費用:250万円
 ① 利用者へのアンケート調査及び対面インタビュー調査にかかる人件費
 ② アンケートの設計、調査をもとにしたデータ分析および報告書の作成費

必要な支援につながらない人たちがいます

(一社)TEN-SHIPアソシエーション 代表理事 戸所信貴

私たちは、渋谷区内の高齢者世帯を中心に、生活上の困りごとサポートを通じて家庭内の課題を早い段階で察知し対応する、生活相談・アウトリーチ事業を行なっています。
これまで、障害や疾病などの困難を抱える多くの人たちに出会ってきましたが、高齢者や障害者、子ども、シングルマザーなど、家庭の事情によって、抱える困難は様々です。

そして、どのような困難を抱えているかは、見た目にはわかりづらく、当事者はSOSが出せないまま、生活を成り立たせることができず、結果、貧困に苦しんでしまう傾向にあります。
そうした人は、まだまだ地域の中に潜在していると思われます。

しかし、渋谷区内の実態は誰もわかっていません。
その上で、フードバンク渋谷さんが実施されようとしている実態調査は、とても大事なことです。
生活困窮の背景にはどのような困難や課題があるのか?渋谷区内の実態を正確に把握し、的確な支援に繋げていくために、私たちも微力ながら、調査に協力させていただけたらと思っています。
困難を抱えていても、暮らし続けることができるように、皆さまの温かいご支援を心からお願い申し上げます。

困っている人が「困っている」と言えるように

(NPO法人マナビファクトリー 代表 石井光生)

フードパントリーを利用している世帯の子どもたちの学習支援をしています。
利用者たちが後ろめたさを感じない、そのお子さんたちが自己肯定感を育み、将来に対して前向きに夢を描けるようになる、そのようなかかわりを目指しております。
かかわる人間たちが前向きな言葉がけをし、ちょっとした変化にも気づき、認め、励ましながら伸ばしていくことで、安心して過ごすことのできる空間を提供しています。
また、なるべくスタッフと子どもたちで食卓を囲むような時間を持ち、家族のようなかかわりを心がけ、
心理的な障壁をなくすことで、気軽に相談や雑談も出来るような関係性を構築しています。

世帯年収と学力は比例するという調査にもある通り、利用者のお子さんたちの学力は平均よりも比較的低い傾向にあります。
また、それ以上に、平均年収の高い都会の中にあって、格差を感じながら生きていくことのつらさがどれほどかということを思います。

利用者の方々の多くは、元々困窮されていたというよりも、元々は平均的な生活水準の暮らしをされていた方で、
配偶者との離別や死別などの出来事を通して家庭の経済状況の急変に遭遇されています。
決して自己責任論で済ませてよい課題ではなく、地域の力でセーフティネットを拡充していくことが必要だと考えます。

プロジェクトのスケジュール

令和6年4月〜令和7年3月 事業の準備、実施

応援してくださる皆様へ

  • 認定NPO法人 フードバンク渋谷

    認定NPO法人 フードバンク渋谷

    所在地 東京都渋谷区松濤1−26−6 地域交流センター大向 地下1階
    TEL 03-4588-3966
    WEB https://foodbank-shibuya.org/

    「フードバンク渋谷」の使命は、地域において「支援の入り口」となることです。食料支援を必要としている人に食品を渡すことを通して関係を築き、食品以外に必要な支援を見つけ、適切な支援に繋いでいます。

    2016年に、海外のフードバンクを支援していたキリスト教会「キングダムシーカーズ」が、「日本にもこういう活動が必要」と感じて、 教会に訪れる人の中で生活に困った人を対象に食糧支援活動を行なったのが設立のきっかけです。
    その後、フードバンクの必要性としっかりとした組織性を感じ、渋谷を拠点とした NPO 法人「フードバンク渋谷」を設立しました。

    活動範囲を地域にも広げ、渋谷区内の公共施設で食品を配布してきました。それまでの活動が認められ、2021年9月に東京都の「認定NPO法人」となり、同年11月には「渋谷サステナブル・アワード 2021」の大賞を受賞することができました。

    渋谷区近隣にお住まいの生活困窮世帯を年間1,000世帯支援しています。
    渋谷区の行政や関連機関・団体、ボランティアの皆さんと連携・ 協力しながら、地域に根ざした支援ネットワークづくりに取り組んでいます。

    一人でできることには限りがありますが、多くの人の思いがうまくつながって道筋が立てられると、いろいろな社会課題が解決されていくはずです。人々がつながって大きな力となり、社会が変革されるのが見たいと思っています。(事務局長 久保田寿江)

    受付終了
Page Top